| ループ 「なんであいつなんだ」 銀さんが銀さんがと言いながらいつまでもぐずぐずと泣き続けるので、 どうにもたまらなくなって自分でもアホかと思うようなことを聞いてしまった。 新八は嗚咽混じりに、好きなんだから仕方ないだの、もう自分でもよく分からないだのと喚いたが、 奴のいいとこなんざこいつが一番よく分かっている。 だからそんなことを聞きたかったわけじゃなかった。 ただ、あいつじゃなければ、と思う。 こいつの相手が奴でなければ、無理やり自分のものにすることだって簡単だった。 他の男を好きだというならそいつを殺してしまえば良い。 逃げようとするならあらゆる逃げ道をことごとく塞げば良いだけのことだ。 こいつの意見なんかいちいち聞いてやるつもりはない。 こんな子供、難しいことは何一つなく、きっとどうすることも容易かっただろう。 きっとどうにだって出来た。 しかし、新八が奴に惹かれるのはごく当たり前のことで、酷く道理にかなってもいた。 どうして奴なのかなんて、そうあって然るべきなのだから今更そんなことを問い掛けたって意味は無い。 もう何もかも分かっている。 こいつに聞きたいことや聞かなければならないことなんか、本当は何もなかった。 だから、そうではなく、 (どうしてお前なんだ) それを自分に問い掛けた所で、明確な答えなんか出るはずもないだろう。 認めたくないけど、無意識のうちにあいつじゃあ(銀さん)仕方ないとかって 認めちゃってる土方氏。 |
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