大切な




悪い、と呟かれる謝罪の言葉。

何の前触れもなく、突然発せられた言葉にただ目を丸くした。
隣を歩く彼を見上げれば、いつもの様にだるそうに歩く。
違ったのはその表情だ。


僕は、彼に謝られるようなことをされた覚えはない。
いや、よく考えなくても謝られるような出来事は多々あるとして、
今更こんなところで改めて謝られるようなことではなかった。


戸惑いの視線を向ければ彼は見せるのだ、穏やかな表情を。


何を、謝ることがあるのだろう。


彼が僕の為にしてくれた事は数え切れない。
くだらないとこで謝られるようなことも数え切れないくらいあるが、


今ここで、


そんな表情で言われる覚えはない。



「銀さん、アンタ、」



何か、僕に隠しているんですか。



僕の呼びかけには彼は答えず、ただいつもと違う笑顔を向けた。







オレはお前が、