爽やか




「あ、あつい・・・」


誰に向けたわけでもなくでた独り言。
机に伏せると、肌の汗がじわりと広がる。
猛暑でクーラーがない学校なんてどんな拷問。
ああ気持ち悪い。


「大丈夫ですか?」


頬にひやりと風を感じる。
ゆっくり顔を上げる。
朝顔の絵が描かれた団扇が上下しているのが見えた。
先ほどまでの不快な汗が冷やされ肌の熱を奪っていく。


「涼しい」


そう呟くと嬉しそうににこりと微笑む彼の顔が団扇の向こうに見える。




なんて爽やかなんだろう。